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【LINE広告】新たに配信可能な4つの業種と、注意点

LINE 広告は月間8,600万人が利用する LINE の中に広告を配信できる広告媒体です。ターゲット可能なユーザー層が幅広いことから、Google、Yahoo! の検索広告や SNS 広告の代表格である Facebook 広告と共に検討される機会が増えています。

 

そんな中、今まで出稿NGであった下記4業種が、5/10より出稿可能となりました。
注意点を踏まえてご紹介します。

 

【新4業種】
①エステ・美容脱毛などの施術を伴うサービス
②医療美容・医療脱毛などのサービス
③金融サービス比較サイト
④疾患啓発サービス

 

では、広告制作時のクリエイティブの注意点から解説していきます。
まずは商材問わず注意したいポイントからです。

 

基本的には
「法令や規約、ガイドライン等に抵触していないか」
「ユーザーが誤認する可能性がないか」
の2点を大前提として、おおげさな表現や誇大表現、商品の効能効果を保証しているような内容でユーザーが商品やサービスを誤認する可能性がないように注意してください。

 

・有用性に欠けるサイトと判断されるNG例①
ページの情報量が少なく、広告として商品や サービスに関する十分な情報が得られず、ユー ザーの体験を毀損する可能性があると考えられる場合。

 

・有用性に欠けるサイトと判断されるNG例②
第三者のサイトへのリンクや広告が多い場合 は、審査基準に抵触し掲載NGとなる可能性が 高いためご注意ください。
本来あるべき広告商品やサービスに関する情報以上に他の商材 に関する内容やリンクなどの比率が高い場合は、審査基準に抵 触し掲載NGとなる可能性が高いためご注意ください。

 

・景品表示法上、問題となるおそれがある表現
①期間限定と書いてありながら、常に割引している商材
②安くなっていると思い購入したが定期購入の縛りがあった
③全員にプレゼントと書いてありながら、一定の条件を満たさないと適用なれない

 

・著作権などの関連法規上、問題となるおそれがある表現
第三者が権利を有するものを利用した表現 ×芸能人画像の無断使用など

 

では、これらを基本として、各業種での注意点を見ていきましょう。

 

 

■エステ・美容脱毛などの施術を伴うサービスの注意点

 

⑴広告クリエイティブ

こちらは、不快に感じられる表現や、アダルト的に見える表現は避けること

 

⑵LP

・病気改善
効能効果を逸脱した表現としてNGになる可能性があります。
NG例:「病気を治します」

 

・合理的根拠のないビフォアー/アフター表現

・ビフォアー/アフター表現を使用の際は、施術したメニューや 要した時間など根拠となる記述が必要です。 過度な効能効果の保証とみられる表現はNGとなりますのでご注意ください。

 

 

■医療美容・医療脱毛などのサービスの注意点

 

⑴内容が虚偽にわたる広告

・他の病院又は診療所と比較して優良である旨の広告
「絶対安全の記載」 「絶対安全な手術です!」など
・最上級の表現 「国内最高峰の○○治療を行うクリニック」など
・副作用の記載
他の病院又は診療所と比較して優良である旨 「アレルギーや副作用はありません」の記載 (針穿刺を伴う治療行為に関し)「感染症の心配「当病院のドクターのみが行える治療」など はありません」など
・著名人関係の記載 ×治療効果の記載
「芸能人や医師も通う○○クリニック」など 「どんなに難しい症例でも必ず成功します」 「10分間で10歳若返る」 「再発がない○○の治療法」など

 

⑵費用を強調する記載

※プレゼントの記載
×「先着20名様に、○○プレゼント」
×「早割0円off」 「20周年特別価格」
×「期間限定キャンペーン実施中」
×「お得プラン」「セット割」

 

また、LINE広告クリエイティブ基準は、画像または動画に、
「公的医療保険が適用されない旨」(例:全額自己負担)と、「施術費用」を必ず記載することが重要です。

 

 

■金融サービス比較サイトの注意点

 

<前提>
・サイト運営者は広告主であること
・恣意的な順位付けをしていないこと
・信憑性に欠ける内容を掲載していないこと
・ユーザーにとって有益な情報が十分にあること

 

上記を踏まえて、債務整理を行った者や破産免責を受けた者にも容易に貸付けを行う旨の表現

 

・専業主婦でも即日借りられる カードローン特集
・ブラックでどこからも 借りられない方でもOK!
・家族にバレない
・スマホでかんたん
・「即日融資」といった利用を煽るような表現
・借り入れを必要とする者へ安易な借り入れを助長、または過度に強調

 

 

■疾患啓発サービスの注意点

記載されている疾患に関する内容。

 

⑴最上級表示、NO.1表示 「最大」「最商」「最小」「最速」「No.1」「世界初」などの言葉を広告に表 示する場合は、その表示に近接する適切な場所に以下を表示する

1.その事実が客観的な調査に基いていることが確認できること
2.最上級である範囲、領域を明確にするなどして調査結果を正確に引用していること

 

⑵症状のみで特定の疾患であると断定するような表現

NG例:このような症状は●●●疾患です など

 

⑶提供企業名が明示されていない

視認可能な大きさで提供企業名が明示されていないと掲載不可となります。

 

⑷ある状態から特定の疾患等が必ず発症・発現するような誤解を招く表現

NG例:放置すると慢性化します、又は重症化し死に至る恐れがあります など

 

⑸事実と異なる虚偽の情報掲載の禁止

疾患への対処法が特定の方法に偏っている
NG例:薬で治せるようになりました など

 

⑹景品提供の禁止

「先着20名様に、○○プレゼント」といった表現

 

⑺医療機関で治療を受ければ必ず治るような印象を与える表現 (過度な期待を与える可能性がある内容)

・優良誤認表示
NG例:実際よりも優れていると記載したり競争業者が販売する商品・サービス よりも特に優れているわけではないのに、優れているかのように記載している

 

⑻その他

・有利誤認表示
NG例:根拠となる調査を行わず競争業者より優れているような記載をしている
・特定の医療機関の訴求
・医療用医薬品の訴求

 

 

■LINE広告の効果を更に高めるためのクリエイティブ

つづいて、配信効果を高めるためのクリエイティブのポイントを解説します。
まず、大きく分けて4つのポイントがあります。

 

①複数あるクリエイティブフォーマットに最適な各種クリエイティブの採用
②タイトル要素
③複数の訴求軸ごとのアプローチ
④適切な本数であること

 

 

①複数あるクリエイティブフォーマットに最適な各種クリエイティブの採用

・LINE広告には、タイムラインやLINE NEWSといった様々な配信面があり、配信効果最適化のために複数のフォーマットを準備することが望ましいです。
・多様な配信面の配信効果を最大化するためのポイントを突いたクリエイティブを用意しましょう。
・もし様々なフォーマットを準備することが困難な場合は、1種類のみを配信し、そこから徐々に効果のあるクリエイティブを発展、他のフォーマットに転換していくのも1つの手です。

 

 

②タイトル要素

・LINE広告では、タイトル要素も動画等のビジュアル要素と同様に重要な要素。この違いだけでも配信効果に差が出ているのが現状です。
・タイトル要素は、製作コストが低いのがメリットであるので、効果的なポイントを抑えた複数の案を用意することが重要です。
・「当たる」「●●するだけ」といった反応の良い表現を取り入れてみるのもよいでしょう。他のコンテンツに埋もれない一工夫です。

 

 

③複数の訴求軸ごとのアプローチ

・商品の魅力を多くの人に伝えるためには、様々な視点や表現方法からアプローチすることが大切です。
・ターゲットの性別や年齢、地域等に分けて訴求軸を考えたり、商品の特性を複数のアプローチ軸で周知するといったことが効果的です。

 

 

④適切な本数であること

・新規クリエイティブについてどれが効果があったかを評価するには、一定のクリック数を基準で判断するのが良いでしょう。目安は40クリックです。
・クリエイティブの数が増えると、それぞれのクリック蓄積に時間がかかるため、大体最初の1〜2週間で各クリエイティブに上記目安のクリック以上の蓄積が見込める本数を用意するのがポイントです。

 

 

以上の4つのポイントをしっかり押さえ、最大限効果を発揮するクリエイティブを制作していきましょう。

 

またLINE広告の場合、静止画はスクエアやカルーセル等、動画はカード(16:9)やバーティカルといったように、フォーマットにはいろいろな種類があります。
各フォーマットの配信面とその特徴についても知識を深めると、より制作に役立ちます。

 

どういった見え方で配信されるのか意識しながら、デザインや表現を検討していくのも大切。
タイムライン、LINE NEWSなどそれぞれ見やすい大きさ、表示の仕方が異なります。

 

①静止画(カード・スクエア)

・このタイプはもっとも良く様々な配信面で様々な大きさで利用されます。このため、どのサイズで配信されても見やすいデザイン表現にするのが望ましいです。
・その商品の個性を引き出すユニークな表現をすると効果的です。
・ユーザーが自分ごとであると感じるような、興味を持ちやすい印象となるようとことん追求していきましょう。

 

②静止画(カルーセル)

・思わずスワイプしたくなるような1、2枚目にすることがもっとも重要。
・あえて次はどう繋がっているんだろうと思わせるような、切り方で展開するなど演出すると良いでしょう。
・最後の1枚には、クリックしたくなるようなお得情報を入れた画像を入れて、クリック率を高めます。

 

③動画

・動画の場合は、1シーン目で配信効果が決まります。ユーザーは興味が持てなければどんどん次の動画へ進めてしまうため、いかにユーザーの目に留まる、続きが気になる、インパクトのある1シーン目を作れるかが成功の分かれ目です。
・また動画の場合、シーンの構成やテンポも重要な要素。あっという間に見入ってしまったというような飽きない作りを心がけましょう。
・重要な要素は、3:4のエリアに入れましょう。配信面によっては、端にあると全然見えないということもあるため、うっかり一番大事なところが見えなくて効果がなかった、というような事態にならないよう気をつけましょう。

 

また、LPについては、広告クリエイティブと遷移先の内容との間にズレがないか確認します。
ユーザーが広告クリエイティブを見て抱いた印象と、遷移先で見たものに違和感を感じた場合、ユーザーは簡単に離れていってしまいます。
ユーザーが抱く印象を予想し、それと遷移先に乖離がないか十分検討しましょう。

 

以上、今回の業種緩和により、従来リーチできなかったユーザー層へのアプローチが実現し、新たな顧客創出につなげることが可能となりました。
他の広告プラットフォームにくらべて後発ながら、自動入札をはじめ運用型広告としての機能も充実しており、成果に応じた広告運用が行いやすいプラットフォームのひとつです。
ぜひ有効に活用してみてください。

 

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