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LINE広告とは?実施するメリットとデメリット

LINE広告とは

LINE広告とは、コミュニケーションアプリ「LINE」に広告を出稿するための運用型広告配信プラットフォームのことを指します。

『LINE Business Guide』によると、2020年9月時点でのLINEの国内アクティブユーザーは8,600万人にのぼり、実に日本国内の68%以上もの人が利用しています。SNSの中では最も馴染みのあるアプリと言えるでしょう。

 

一口にLINE広告といっても掲載面やクリエイティブに様々な種類があり、他のSNS広告にはない特徴があります。

 

 

LINE広告の種類・特徴

LINE広告には、Smart Channel・LINE NEWS・タイムライン・LINEマンガ・LINEショッピングなど複数の掲載面が用意されており、そのほか数ある配信機能やクリエイティブ面を掛け合わせることで、自社のニーズに沿う柔軟な広告を配信することができます。

 

比較対象として主なSNS広告媒体であるFacebook・Instagram・Twitterが良く挙げられます。Facebookは男性ユーザーの割合が多く、主にビジネスに使われることが多い傾向にあります。一方、Instagramは女性ユーザーの割合が高く、写真映えのする画像が好まれています。また、Twitterはリアルタイムの情報を求める10代から40代くらいまでの層が使っているなど、特徴はそれぞれです。これらに対し、LINE広告は、それぞれのユーザー層を最も広く網羅しており、他の媒体では難しい層へのアプローチが可能となっている点が最大の特徴といえます。

 

 

LINE広告の活用事例

LINEのホームページでは、前述したLINE広告の特徴を生かして効果を挙げた活用事例が掲載されています。例えば、某電子書籍サイトでは​​自社で保有するLINE広告で高LTVユーザーや初課金ユーザーのデータを基にした類似配信のほか、LINE公式アカウントのクリックデータをターゲティングに活用して、LINE広告の配信をするなど、LINEを活用した一連のマーケティング施策で、某電子書籍サイトのLINE公式アカウント経由のLTVを前年比で約117%アップさせることに成功しています。

 

自社の戦略に応じて、商材特性とLINE広告を掛け合わせたことで、より高い効果を産んだ成功事例といえます。

 

では実際、LINE広告にはどのようなメリット・デメリットがあるのかを述べていきます。

 

 

LINE広告のメリット

まず1つ目は、リーチ力の強さが挙げられます。

先述した通り、LINEには世代を問わず圧倒的に多くのアクティブユーザーが存在し、他のSNS広告にはないアプローチが可能となっています。LINEのみでリーチ可能な利用者も数多く存在するため、自社が希望するターゲット層にアプローチがしやすくなるのが大きなメリットといえます。

 

2つ目は、申し込みが簡単で初心者でも始めやすい点です。

運用型広告の場合、申し込みから掲載までオンラインで一括でできるため、いつでも好きなタイミングで始めることができます。また、費用も少額から選ぶことができ、支払いもクレジットカード払いが可能なため、なるべく費用を抑えたい場合や、まずは始めてみたいという場合に便利なシステムになっています。なお、配信が開始できるようになるには、申し込みからおよそ10営業日となっています。初心者でも取り組みやすいよう、LINE独自の運用ガイド等細やかなサポートも充実しています。

 

3つ目は、豊富なターゲティング機能です。

認知拡大やユーザー獲得などマーケティングの目的に沿うよう様々なメニューが用意されています。特にマーケティングで重要となる配信設定では、年齢・性別・地域・興味関心それぞれターゲットを指定して配信対象と掛け合わせて配信できる「LINEデモグラフィックデータ配信」や、ユーザーのデータを利用して対象のユーザーに配信する「オーディエンス配信」、ユーザーの商品閲覧履歴に基づき興味のありそうな特定の商品を広告表示する「LINE Dynamic Ads」など、さまざまな手法が可能です。

 

このようにLINE広告には効果的な施策を行うためのシステムやサポートが充実している、活用しやすい広告といえます。しかしながら、その一方でLINE広告にもデメリットがいくつか存在します。

 

 

LINE広告のデメリット

ここでは3つのデメリットを解説していきます。

 

まず、1つ目のデメリットは、審査基準が厳しいということが挙げられます。

子供から大人まで幅広い年齢層に利用されているアプリであるため、表現上の制限や規制等、審査基準が少し厳しく設定されています。もっとも、業界の自主基準の遵守や不当表示の禁止なども謳っていることから、審査に通ったということは、適切な広告が作成できていたということがいえるでしょう。なお審査について何も対策ができないまま審査を受けなければならないというわけではありません。LINEのホームページでは、例えば美容機器などの広告についてOKな場合とNGな場合を具体的に掲載するなどしているため、事前に調べてから応募することが可能です。

 

2つ目のデメリットとして、過度に低予算の場合、効果的な広告を配信できない可能性がある、という点が挙げられます。

入札方法によって単価が異なる運用型広告の特性上最低出稿金額がないというメリットはありますが、広告の表示ロジックが入札制であることから過度に低予算の場合そもそも広告が表示されないという事態に陥る可能性があります。金額と手法のバランスを考えつつ、成果に結びつきやすい施策を打ち出すことが重要です。

 

最後に、掲載不可の業種・商材があるという点が挙げられます。

LINE広告には、法的リスクの回避やユーザー利益の保護の観点から、掲載が認められない業種・商材があります。例えば、医療系・美容整形、アフィリエイトサイトネット関連ビジネスがこれに該当します。自社の業種・商材がNG対象になっていないか事前に確認することが必要です。

 

以上が、LINE広告のメリットとデメリットになります。

 

 

LINE広告の配信までの流れと費用

最後に、実際にLINE広告を行う場合に必要な申し込みから配信までの大まかな流れを見ていきましょう。大きく分けて以下の5つになります。

 

(1)LINE Business IDの発行と広告アカウントの開設(広告アカウントとは、広告配信を管理するアカウントのことで、企業名などの基本情報を入力して作成します)

(2)クレジットカード登録

(3)配信設定:配信を希望するメディアやクリエイティブ・ランディングページを入稿し、併せてLINE Tagの設置を行います。LINE Tagを設置することで広告効果の測定が可能となります。

(4)配信設計:掲載期間設定やターゲット設定、費用の設定等を行います。費用については、「クリック課金タイプ」と「インプレッション課金タイプ」に分かれており、前者はユーザーがクリックしてランディングページなどに飛ぶことで初めて費用が発生するタイプです。対する後者は、画面上で動画枠が完全に表示されると料金が発生するタイプで、完全に表示されるというのが「ミソ」なため、99%の表示である場合、料金は発生しません。いずれも少額から予算に応じた配信設定が可能ですので、自社の予算感や目的に沿って選択します。

(5)審査:広告配信の可否をLINE側で審査し、審査を通過すれば配信開始です。審査は1〜4と並行してLINE側が行いますので、審査に10営業日ほどかかります。 

 

以上がLINE広告の配信までの大まかな流れとなります。

 

おわりに

以上のとおり、LINE広告のメリット・デメリットを中心に見てきました。自社の戦略に基づき、自社にとってより効果的な手法は何か、どのようなターゲティング設定が良いか考慮しながら、活用していきましょう。

 

 

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