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リスティング広告とSEOの違いとは?

リスティング広告・SEOとは?

リスティング広告とは、検索連動型広告とも言われ、検索エンジンにて検索したキーワードに応じて、検索結果の上部に表示される広告を指します。

一方SEOとは「検索エンジン最適化」といい、自社のWebサイトの内容をGoogleなどの検索エンジンに理解しやすいように最適化することで、検索エンジンの自然検索結果で自社のページが表示されやすくします。これによりサービスや商品を知らないユーザーがページを見る機会を作り出します。

 

このように、リスティング広告とSEO、どちらも検索サービスを用いたマーケティング手法という点で共通しています。

なお、一口に検索サービスといってもGoogle、Yahoo! JAPAN、Bing、goo検索など様々あります。「StatCounter Global Stats」(参照)の「モバイル検索エンジンの市場シェア日本」によると、2021年7月時点の日本国内の検索サービスのシェアは、Google検索がPC・スマートフォンともに約77%のシェアを占め、Yahoo!検索はPCの場合は約13%、スマートフォンでは約22%を占めています。

リスティング広告、SEOともにGoogleとYahoo!JAPANを意識し対策をすれば検索マーケティングで露出される面をほぼ100%抑えることができることになります。

 

ちなみに、リスティング広告ではYahoo!リスティング経由で提携している検索ネットワークとしてBing、goo検索等へ出稿することができ、また、SEOに関してはYahoo!JAPANはGoogleの検索ランキングのアルゴリズムを使用しているためGoogleの検索アルゴリズムを意識したSEOの対応がYahoo!にも通じる施策となります。

 

 

リスティング広告とSEOの基本的な違い

リスティング広告とSEOの違いは、「すぐに露出させることができ、露出させるキーワード・テキスト・遷移先ページまでコントロール可能」なのがリスティング広告であり「露出するまでに時間を要し、露出されるキーワード・テキスト・遷移先ページを確実にはコントロールできないが、サイト内の資産としてストックしていくことにより露出量を徐々に増やすことができる」のがSEOと言えます。

ちなみに、定説ではSEOの効果が発揮されるまでにはページをリリースしてから3ヶ月程必要と言われています。

 

また、それぞれ露出される箇所としては、リスティング広告の場合、大半のキーワードでは検索結果の最上部、もしくは最下部に広告エリアが設けられており、そこへ他社とのキーワードオークション競争に勝てば露出されます。

SEOに関しては検索キーワードの種別、例えばコーポレートサイトなのか、商品ページなのか、コラム記事かなどによりますが、よくあるパターンとしては広告直下に表示されることの多いGoogle My Businessやwikipediaなどで表示される枠、いわゆる「ポジションゼロ」の枠直下に表示されることが多くなっています。

 

 

検索マーケティングという魅力的なマーケティング手段

ここまでで、検索サービスのシェアやリスティング広告とSEOの基本的な違いについて触れてきました。次に、「検索をするという行動」そのものについて解説していきます。

 

リスティング広告とSEOは検索行動を起点にするという性質上、ユーザーはある程度ニーズを言語化できており需要が顕在化されているとも言えるため、いわゆるマーケティングファネルでマッピングすると上位、つまり顕在層寄りに位置づけられます。

そのため、検索面でアプローチできるリスティング広告とSEOはどちらもサイト内での目標達成確度が高く、予算に余裕があればどちらもやるべき効果に結びつきやすい施策でと言えるしょう。

 

ただし、実際に施策を検討するとなると、それぞれどのような効果があり、どの程度の投資が必要で、結果、費用対効果はどうなのかといった懸念点を考慮する必要があるでしょう。次の項で、かかるコスト及び効果について説明します。

 

 

リスティング広告とSEOのコストについて

コスト面について、リスティング広告の場合、基本的にはクリック課金のため、キーワードの競合性によって1クリック、つまり1アクセスあたりの相場感が左右されます。

相場感は数円から数千円と幅広く主に業態によって変わります。もしGoogleアカウントを持っているようであれば、広告出稿をせずともGoogle広告のアカウントを開設できるため、広告管理画面内無料ツールの「キーワードプランナー」で狙っているキーワードの相場感を把握することができます。「キーワードプランナー」のデータをコスト算出の検討材料にするとよいでしょう。

 

SEOの場合、よく無料施策なのではないか?と思う人もいますが、SEOを意識したサイトを制作するのではなく、しっかりとアクセスを確保できるようなページへと仕上げるためには、勝てるキーワードの選定からそのキーワードで検索上位に位置づけている競合サイトの調査、検索するユーザーニーズの把握、ニーズに合わせたライティングのディレクション、実際にライティングする作業など、代理店へ外注するにせよ内部で担うにせよコストが発生します。

どの程度の外注費用、あるいは内部工数が発生するかというのは、アクセスを狙っているキーワード、そのキーワードで検索上位の競合がどの程度のコンテンツを用意しているかが参考材料になりコストを概算することができます。

 

上記のようなプロセスを通じて、リスティング広告・SEOの費用対効果を算出し、実施可否の判断をすることが必要です。

 

 

リスティング広告とSEOの効果について

リスティング広告のメリットは前述の通り、露出の「即時性」「コントロール可能な要素が多い」というところであるため、すぐにサイト内にアクセスさせ問い合わせや購入などの狙った行動を促すことが可能です。

また、Googleでは2013年頃から、Yahoo!JAPANでは2015年頃からSEOでどの検索キーワードでアクセスされたかの情報が取得できなくなりましたが、リスティング広告であればキーワード単位で出稿するためキーワード毎のパフォーマンスを確認することが可能であり、どのようなキーワードであればお客様のニーズに沿うのかなどと分析のためのデータとして活用することも可能です。

一方デメリットとしては流入を継続的に確保し続けるためにはリスティング広告へ投資をし続けなければならない、という所です。

 

対してSEOの効果としては、まずは前述の通り、ページを継続的に徐々に蓄積していくことができればサイトの資産となり、お金を掛けずにアクセスを促すことが可能です。

また、検索ユーザーがリスティング広告を広告として認識した場合、検索キーワードに対してユーザーのニーズに応える広告でなければ広告のクリックを躊躇します。

そのため一般的に同じキーワードで広告とSEOが表示された際、クリック率はリスティング広告よりもSEOの方が高くなるという点がメリットとしてあります。デメリットとしてはやはり最も大きいのは効果がでるまでに一定の時間を要する、狙ったキーワード、検索順位に必ずしも表示させることができないという点です。

また、検索順位はあくまでも日々進化するGoogleの検索アルゴリズムに左右されるため、これまで上位掲載されていたものの、アルゴリズムの変化により突然検索順位が下落しアクセスが激減する、といったリスクもあります。

 

 

リスティング広告とSEOの違い。どっちをやるべき?

ここまで説明してきた通り、リスティング広告とSEOはどちらもマーケティングファネル上位に位置づく顕在層向けのマーケティングのため優先度高く「どちらもやるべき」というのが一般的な見解ではありますが、自社が捻出できるコストや工数を鑑みてまずは優先度付けしていくことが必要です。その際、前述したコスト面や効果などを材料に検討するのが良いでしょう。

 

選択の判断軸として「効果の即時性・意図したページへの誘導、表示テキストの見せ方をコントロールしたい」のであればリスティング広告、「効果がでるまでに一定の時間を許容でき、中長期的に効果が発生するものとしてサイト内にアセットを蓄積していきたい」のであればSEOに注力するといった形で状況に応じて検討していきます。

 

工数に余裕がある場合は、リスティング広告 → SEOの順番で取り組むのがおすすめです。

 

まずはリスティング広告を出してみて、検索からどれくらい流入数・CV数が取れるのかを確かめ、効果がありそうならSEOにも着手し、自然検索からの流入数・CV数を増やしていった方が、いきなり工数がかかり、かつ確実に効果が出るかもわからないSEOを最初にするよりもリスクを抑えることができます。

 

また、先にリスティング広告を出すことで成果に繋がりやすいキーワードを見極めることができるため、SEO対策の方針も立てやすくなります。

 

 

まとめ

ここまで見てきた通り、リスティング広告にもSEOにも一長一短の面があります。しかし自社のサイト自体がユーザーの目に触れられなければ訪問されることはありません。

自分のサイトの訪問数を増やすうえで検索順位を上げる工夫は必須です。「即効性」「コントロール性」「費用」「クリック率」といった項目の観点から取り組んでいきましょう。

 

 

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